宮坂の家(天空光の家)
天空光の家/吹抜から光がふりそそぎ、風が抜ける家~
世田谷区内の閑静な住宅地に建つ木造住宅です。
敷地南側にアパートが建ち、東と西には隣家が接近し、
北側が道路に面する南北にやや細長い敷地です。
家づくりにあたって建て主の方が最も要望されたのは、
「陽当たりの良くない敷地ではあるが、明るく陽差しを感じる家」
「日常の生活の場は1階だけで過ごせる家」
「まだ小さなお子様の様子を家のどこにいても把握できる家」
というものでした。
そこで、南側に向いた家ではなく、空を意識した家を考えました。
家の中央部に2坪分程度の吹抜(トップライト)を設け、
ここから全ての部屋に光を採り入れると共に、
風が抜け、各室の自然な換気がとれる家としました。
リビング・ダイニングの吹抜下部。
家の中央付近に間口1.8m、奥行2.7mという広さ3帖分の吹抜けを設けた部分です。
家の中央付近は通常、最も暗くなりがちな場所ですが、この家では上部からの自然光が降りそそぐ家中で最も明るい場所としています。
吹抜けの見上げ。
内法が1.25m角という大型の断熱仕様のトップライトをふたつ設けています。
このトップライトからの自然光は、上記1階のリビング・ダイニング、キッチンばかりではなく、この吹き抜けに面する2階の各室全ての採光に役立っています。
また、トップライトのひとつは電動で昇降するものとしていますので、煙突効果(自然な上昇気流)により、上下階の各室の換気にも役立つものとしています。
キッチンより引き戸の先のサンルーム(物干場)を望む。
ひどい花粉症のこちらのご家族は、花粉の季節は外部に洗濯物を干すことができません。
そこで、キッチンの南側に洗濯室兼物干場としてのサンルームを設けました。
吹抜け上部、2階の踊り場です。
吹抜けの左に見える窓は寝室の窓。
右手の窓は子供室の窓です。
もの窓を開けることにより下階のリビング・ダイニング、キッチンと会話ができると共に、吹抜けを介してトップライトから室内の空気を逃がす(通風をはかる)ことが可能になります。
洗面室より浴室を望む。
洗面カウンターは1シンクですが、ふたりが同時に使用できる広さとしました。
脱衣場の兼用の洗面室としたものですが、
上記の通り、洗濯機はサンルームにありますので、脱いだ衣類をサンルーム側に投入する開口を左手の壁面に設けています。
建物データ
所在地 | 東京都世田谷区 |
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用途 | 戸建住宅 |
構造 | 木造 |
建築面積 | 57.5㎡ |
延床面積 | 108.4㎡ |
竣工 | 2007年 |
設計者 | 中川龍吾 |
施工 | 司建築計画 |
おすすめ情報
工種 | 使用部位・おすすめ理由など | 名称・品名等 | 会社名 |
外周開口部 | 垂直に上がるパンタグラフ式 | トップライト | 菱晃 |
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内装工事 | 壁仕上・質感とメンテナンス性が良い | オガファーザー+デュプロン | イケダコーポレーション |
内装工事 | 壁仕上 質感が良い | カルクウォール | イケダコーポレーション |
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