おうとくケアセンター
空き家になった築35年超の古い事務所ビルを高齢者施設へとコンバージョン(用途変更)する計画です。建設当時の図面や役所の完了検査を受けた記録が存在しないため、現況の実測図面作成と構造計算のやり直しを行い市役所の審査を受け、事務所を高齢者施設へと用途変更、さらに新しく増築した部分の確認申請手続きを行い現在の建築基準法にのっとった建築へと更新しています。1Fはデイサービスセンター(通所介護事業所)、2F・3Fはショートステイ(指定短期入所生活介護事業所)として再び活気があふれる建築へと生まれ変わりました。
左が既存棟。ALC外壁の痛みが激しかったため、濃い色味に着色。右の増築棟はPC板素地仕上。既存部もサッシは全て取り換え、アルミ・樹脂複合サッシ・ペアガラスに変更している。
1階デイサービスセンター。既存建物全体を利用した大きな空間。床はナラ無垢フローリング。壁はAEP塗。高齢者施設だが使うほどに味のある温かみのある空間を目指している。
デイサービスセンターはフルオープンの折戸を新設し、中庭と一体的に利用できる計画。
中庭。既存部と増築部を雁行配置することで生まれたスペースを活用している。ウッドデッキも樹脂製ではなく無垢のセランガンバツ材を使用。
1階大浴室。個浴は吉野檜にて製作。右の空きスペースには機械浴を設置予定。
3階ショートステイ。共同生活室と居室を一体的に配置したユニット型。
アイランドキッチンとテーブルは無垢アッシュ材にて家具製作。居室の扉はシナ合板フラッシュ。ストレッチャーの搬入が可能なワイドサイズで製作している。
既存部を利用したショートステイ居室。洗面器は車椅子使用が出来、なおかつデザインの良いものをチョイス。
中庭夕景。
建物データ
所在地 |
奈良市神殿町 |
用途 |
高齢者施設(デイサービス+ショートステイ) |
構造 |
鉄骨造3階建 |
建築面積 |
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延床面積 |
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竣工 |
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設計者 |
山本嘉寛 |
施工 |
谷建設株式会社 |