杉並の家(旗竿地の家)
この住宅は、杉並の閑静な住宅地に建つ年配のご夫婦の住まいです。
周囲がアパートや民家で囲まれた旗笠状の敷地において
・陽の光を感じることができ、風通しの良いすまい
・将来の高齢化に対応できる終の住まい
とすることが求められた家です。
[光と風]
これらのご要望に対して、家の中心の最も暗くなる場所に吹抜を設け、
この吹抜の上から陽ざしを採り入れるものとしました。
吹抜上部に設けたトップライトは高断熱型、電動のパンダグラフ式で、
上下開閉ができるものとすることで、結露防止を図るとともに煙突効果も
加わり、家中の風通しも良いものとしました。
[高齢化対応]
全ての生活が1階だけでも送ることができるように諸室を配しました。
それぞれ小さなスペースではありますが、リビングダイニングに面するセカンド
リビングは将来のベッドルームに、たたみの間は介護する人の仮眠の場にも
なりうるものとして計画しました。
また、生活の中心となるリビングダイニングの周囲をひと回りできる表動線と
裏動線をつくることにより合理的な生活動線とし、上下階を吹抜けでつなぐこと
により、家のどこにいてもご夫妻の気配が伝わるようにしたものです。