藤沢の住宅
計画敷地は、高台にある壇上なった新しい造成地の一角で、形状は13m×11.8mと正方形に近い形をしています。角地であり、いわゆる北向き敷地です。この住宅において「前面道路と地盤面との1.5mの高低差、建ぺい率の角地緩和(10%)を最大限に活用すること」と「陽射しの射し込みにくい敷地での計画の提案」を出発点としました。
まず日照・通風を確保するために、南側隣地の建物をかわし可能な限り西側道路にボリューム寄せて配置しました。さらに、この2層(1階・2階の分)で容積率が最大となるのボュームを建ぺい率が最大になるまで、2階部分をスライドさせています。そこに生じたずれを内部では吹抜け空間に、外部では駐車スペースの庇として利用しました。この天空光で明るい吹き抜け空間に各部屋が面するように計画し、明るさ・通風・空間の広がりを確保しています。そして1.5mの高低差を利用し、半地下スペースを差し込むことにより、フロアレベルの1.5mスキップが変化に富んだ空間を生み出しています。
プランの構成は、玄関から水周り(コア)を中心として回遊するように計画し、緩やかに空間が繋がるようにしています。回遊する程、プライベート性の高い空間となっています。