雪国の家
豪雪地帯に建つ住宅です。
地域特性としてまず雪対策があり、勾配屋根が要求されました。構成としては1階に3台の駐車スペース、2階に生活空間と、3階に寝室を設えています。
雄大な山々/ゆったりと広がる水田の風景から、LDKをひとまとまりのゆったりとしたスペースで計画しています。吹抜けが多く壁面が高くなる計画ですが、部屋を細かく仕切らないことで圧迫感を軽減しています。
計画のモチーフとしているのは、川端康成の雪国に登場する「宙づりにされた繭」のような駒子の寝室です。
白く大きな空間に、柔らかい質感の寝室が浮かんでいるようなイメージで計画を行っています。
開口部は必要最小限とし、くっきりとした光が差し込む部分と、ほんのり明るい部分とを意識的につくり出しています。また、平面的にも展開的にも幾何学的なルールに従って開口を設けており、ふとした瞬間、あちらこちらに正方形が見えてくる構成となっています。