雪国の家



 豪雪地帯に建つ住宅です。
地域特性としてまず雪対策があり、勾配屋根が要求されました。構成としては1階に3台の駐車スペース、2階に生活空間と、3階に寝室を設えています。

雄大な山々/ゆったりと広がる水田の風景から、LDKをひとまとまりのゆったりとしたスペースで計画しています。吹抜けが多く壁面が高くなる計画ですが、部屋を細かく仕切らないことで圧迫感を軽減しています。

計画のモチーフとしているのは、川端康成の雪国に登場する「宙づりにされた繭」のような駒子の寝室です。
白く大きな空間に、柔らかい質感の寝室が浮かんでいるようなイメージで計画を行っています。

開口部は必要最小限とし、くっきりとした光が差し込む部分と、ほんのり明るい部分とを意識的につくり出しています。また、平面的にも展開的にも幾何学的なルールに従って開口を設けており、ふとした瞬間、あちらこちらに正方形が見えてくる構成となっています。

ゆったりとしたリビング。暖房効率のよい床暖房を採用しています。

ダイニングからの見上げ。勾配なりの天井としています。

寝室を見る。通路をグレーチングとし、宙に浮かんでいるような表現としています。

寝室内部。木の柔らかい質感としています。

夜景。工事中の写真のため、足場が見えます。

寝室から漏れる光。幻想的な印象を与えます。

リビングからの見上げ。柔らかい光が漏れてきます。

建物データ

所在地 新潟県
用途 専用住宅
構造 木造(在来工法)
建築面積 65.41㎡
延床面積 94.39㎡
竣工 2005年
設計者 腰越 耕太
施工 分離発注
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